2020年11月24日
新型コロナウィルス感染症(Covid-19)の拡大を予防するためにマスクの着用が大切です。マスクは鼻、口をなど顔の一部の覆うことにより、感染の予防効果を挙げる単純な予防策です。
ここでは、米国胸部疾患学会が、患者さんを含む一般の人に向けた情報を紹介します[1]。
Q.Covid-19予防の3つのポイントとは?
・マスク着用
・同居していない人と話すときには2m離れる。
・手洗いを行う。
Q.マスク着用はなぜ必要か?
・Covid-19は、呼吸器系からくしゃみ、咳や歌うこと、会話で微小粒子が空気中に放出されることで感染する。
・感染した人と接触するあるいは、感染した人から咳、くしゃみで飛んできた微粒子が付着した機器などの表面に触ることで感染する。
・感染直後には症状や身体徴候なし。
Q.マスク着用が必要な人は?
・全ての人。2歳以下は除く。
・発育遅延の人や、重症の呼吸器疾患ではマスク装着に耐えられないことがあるかも知れない。その他、マスク装着が持続できない人は除く。その場合にはフェイス・シールドか、あるいは、より距離を離したソーシャル・デイスタンスでもやむを得ない。
Q.いつ、マスクを着用すべきか?
・戸外へ出るとき、就労中、人ごみにいるとき。
Q.マスク装着の仕方は?
・着用前に石鹸を使い流水、あるいはアルコール消毒液(エタノールの60%以上)で少なくとも20秒以上、両手を洗う。自分の手がすでに汚染されている可能性を避けるため。
・両耳にかけマスクのひもの位置を確認する。
・マスクは完全に鼻を覆うようにきちんと装着し、鼻、口および顎を完全に覆う。
・マスクの中央部には手で触れないようにする。
Q.どのように自分の子供のマスク装着を手伝うか?
・まず、大人の自分が正しく装着できることが必要。
・人形などを使い、子供に見せ、マスクがどのように働くのかを理解させる。
・他の子供がマスクをしている写真を見せて安心させる。
・マスク着用が他人を守るスーパー・ヒ―ローになるというような説明をする。
・家の中で過ごすときにマスク装着の練習を行い、装着マスクを触ったり、引っ張ったりするようなことが無いようにする。
Q.どのような素材のマスクが良いか?
・少なくとも2層になった綿製品が良い。
・層をより厚くすることや、素材として異なる線維製品をつかうことにより予防効果を高めることはできるかも知れないが、装着時の不快さ、息切れ感が出る可能性がある。
Q.医療者向けのレスピレーターとの違いは?
・N95のようなレスピレーター・マスクは新型コロナウィルス感染者(Covid-19)に治療中に接触する医療者が装着する個人用防護具(PPE)である。
・その使用にあたっては一般人のマスクとは異なる適切な装着と外気遮断(シール)作業が必要である。
・着用は他人を守る目的が主で、自分の防御も兼ねている。
Q.どのような状況でPPEを装着するのか?
・Covid-19患者の治療行為を室内で行うときに用いる。通常、集中治療室のような場所は外気を入れる換気が不十分である。
・自分の感染予防のためにはなるべく他人との接触時間を短くすることが原則である。しかし、治療中には接触が避けられない場面が多いのでそのような場合にレスピレーターを用いる。
・感染リスクが非常に高い環境で働くときには
➡顔を覆うPPEと同時にフェイス・シールドを用いる。
➡しかし、使用前に必ず治療場所の責任者の了解を得ること。
・マスクに呼気を逃がすバルブ装置が付いた機能があるが、感染予防という点では使用を推奨しない。
Q.顔マスク着用で厳守すべきことは?
・使用中は快適であることが必要である。
・マスクの紐やベルトが完全であるかどうかを確認する。
・少なくとも2層の布綿を有していること。
・制限なしに楽に呼吸ができること。
・手洗いや洗濯機で洗っても破れたり、形状が変化しないこと。
Q.マスクしよう使用で特に注意しておきたいことは?
・手洗いは石鹸、流水か、あるいは60%以上のエタノールを含む消毒液で1日数回は洗う。
・自分の顔や眼に触らない事。
・不要な外出は避ける。
・マスクは毎日、変えること。
出典:McGraw MD et al. Face coverings in a pandemic
American Thoracic Society, PUBLIC HEALTH INFORMATION SERIESより一部改変
空気が漏れやすい箇所を指摘している。
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