2022年4月19日
間質性肺炎には、原因、発症の仕方、経過などから多くの種類に分けられています。この分類により新しい薬の治験が実施されてきたという経緯があります。狭い範囲でも確実に効果があるという証拠があれば、次第にすそ野を広げていけるきっかけとなり重要です。
特発性間質性肺炎は全体の総称でありその中に含まれる間質性肺炎は、特発性肺線維症・ 非特異性間質性肺炎・急性間質性肺炎・特発性器質化肺炎・剥離性間質性肺炎・呼吸細気管支炎を伴う間質性肺疾患・リンパ球性間質性肺炎、など7種類に分類されています。その中でも大多数を占めているのが特発性肺線維症です。ここでいう特発性とは、正確な原因が決められない、という意味です。
特発性器質化肺炎(COP)は、特発性間質性肺炎の一つですが、かなりの特徴があります。注目されるのは、感染で発症することがあり、その中には新型コロナウィルス感染症も含まれているという点です。近年、抗線維化薬が診療で使用されるようになり、かなりの効果がみられています。特発性器質化肺炎(COP)では通常は、抗線維化薬が選択されることは多くはありません。