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気管支拡張症

気管支拡張症

● 特徴

何らかの原因で気管支が炎症を起こして壁が損傷を受け、気管支が拡張して元に戻らない状態になる病気です。原因は、繰り返して生じた感染症、先天性の病気(原発性線毛機能不全など)、免疫異常の病気などさまざまです。
気管支が拡張した状態になると、拡張した部分に細菌やカビが増殖しやすくなり、炎症やさらなる気管支拡張につながります。
症状としては、慢性の咳、色の付いた痰が特徴で、さらに感染が起きると咳や痰の量が増えたり、膿のような色の濃い痰に変化することがあります。また、気管支拡張症では炎症に伴って血管が増え、血管の壁も弱くなるために、血痰や喀血がみられることがあります。

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● 診断

胸部レントゲンや胸部CTで、気管支拡張を確認し、診断します。
結核、非結核性抗酸菌症、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、びまん性汎細気管支炎など、ほかの病気でも気管支拡張を生じるため、いろいろな検査により見きわめることが必要です。

検査

胸部レントゲンや胸部CTで、気管支拡張があるかどうかを診断します。
気道の感染が疑われるときには、痰の培養検査を行って原因菌を調べます。
慢性副鼻腔炎が合併することが多く、鼻汁や鼻づまりといった鼻症状がある場合は副鼻腔CTを行います。

● 治療

拡張した気管支に貯まった痰は細菌やカビが増殖する温床となり、炎症やさらなる気管支拡張につながるため、できるだけ痰を出すことが重要です。そのため、去痰薬やネブライザー、痰を排出しやすくする呼吸訓練器などの使用や、リハビリテーションにより、痰の排出を促します。
気道の炎症をおさえ、症状を軽減させるために、マクロライド系の抗菌薬を通常使うより少ない量で長期的に治療することがあります。
感染症が合併した場合は、原因菌に応じた適切な抗菌薬による治療を行います。
血痰や喀血が生じたときは、止血剤により治療し、安静に過ごすようにします。

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