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木田厚瑞 医師の医療コラム
― 病気に向かい合う晴耕雨読の生活 ―
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2023年3月16日
No.274 中高年の喘息治療:問題となる循環器疾患の合併
2023年3月16日 近年、喘息の治療は急速に進歩してきました。特に吸入ステロイド薬が広く治療で使われるようになり、重症の発作で死亡に至る喘息死は大幅に減少してきました(コラムNo.27, 参照)。 喘息は、幼児期から高齢者に至る全年齢層にみられる疾患です。喘息は世界で3億...
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2022年11月1日
No.267 湿疹、喘息、鼻炎―アトピーマーチの考え方の論争
2022年11月1日 乳児期の湿疹から始まり、小児期の喘息やゼロゼロする喘鳴、そして鼻炎に進行していく一連の経過はアトピーマーチと呼ばれています。しかし、湿疹、喘鳴および鼻炎の関係は複雑であり、重なって起こる頻度や機序について論争が続いています。...
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2022年5月20日
No.251 重症喘息でみられる気管支の痰づまり
2022年5月20日 喘息が重症化すると気管支の中に痰が充満した状態になり、空気の取り込みができなくなることがあります。19世紀、内科学の祖と言われたウィリアム・オスラー卿 (1849-1919年)は、喘息患者ではゼラチンのような痰が出る、と記載しています。しかし、重症の喘...
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2022年4月25日
No.250 喘息に似通っている誘導性喉頭閉塞とは?
2022年4月25日 鼻や口から吸いこんだ空気は、喉を通り過ぎ、左右に分かれた気管支を経て肺胞に至り酸素を取り込み、二酸化炭素を外に排出するガス交換が行われます。 食べ物を送りこむ食道と気管支が分かれている部分に繋がる喉頭は体のなかでも一番、細くなっており、複雑な神経支配で...
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2022年4月20日
No.249 室内汚染による呼吸器疾患の悪化をどのように防ぐか?
2022年4月20日 世界の人口の90%以上が、WHO(世界保健機構)が定める大気汚染の安全限界を超える地域に住んでいると云われます。2019年度の世界疾病負荷の調査によると大気汚染により毎年、670万人の死亡者が出ています[1]。大気汚染の結果、呼吸器疾患の中ではCOPD...
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2022年2月4日
No.235 気管支喘息と関係する鼻の病気
2022年2月4日 鼻が詰まって苦しく喘息も悪化してきたという患者さんをしばしば診ます。特に花粉症の季節になると鼻症状の悪化に伴い喘息が悪化してくる人が多いようです。 鼻―咽頭・喉頭―気管―気管支はいわば連続のチューブですから相互に関係しているらしいことは容易に理解できます...
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2022年1月7日
No.226 新しい喘息治療の方針はどのように変わったか?
2022年1月7日 喘息は、小児から高齢者まで全世代にわたってみられる慢性の呼吸器疾患です。 わが国では、重い発作による喘息死が極めて多い時代がありました。吸入薬による治療が効果を挙げ、劇的に減少してきましたが高齢女性の喘息死は依然として多いという実態があります(コラムNo...
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2022年1月6日
No.225 アトピー性皮膚炎の患者でみられた死亡リスク
2022年1月6日 アトピー性皮膚炎は喘息と共存することが多く、喘息の治療では皮膚科医との連携が必要となることがあります。 アトピー性皮膚炎が死因に関係するというデータは必ずしも多くはありませんが、近年、一部の専門家は危険性を指摘していました。...
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2022年1月5日
No.224 喘息・COPD オーバーラップに起こる肺がんの合併
2022年1月5日 喘息とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)は、咳が出たり、息切れがあったりする症状で類似点が多い病気です。しかし、病気の発症の仕方、経過には明確な相違点が知られています。 COPDでは経過中に肺がんの頻度が高いことが知られていますが、他方、喘息では健康人と比較し...
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2021年10月28日
No.213 小児の喘息を重症化させる要因
2021年10月28日 喘息は小児、大人を通して最も頻度が高い慢性疾患であり、全世界で総数は、3億3,900万人、2016年度の調査では、米国人の8.3%, 成人では総数2,000万人、小児では総数600万人と言われています[1]。...
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2021年10月25日
No.212 コロナ渦の中で判明した喘息の増悪症例の減少の実態とは?
2021年10月25日 新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の感染症は、肺における病変が重症化すると急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を起こし、集中治療室での治療が必要となることはすでに知られている通りです。 喘息は代表的な呼吸器疾患であり、コロナ渦の中、最も重症化しやす...
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2021年10月4日
No.207 喘息薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬に関する新しい考え方?
2021年10月4日 喘息の治療に使われる薬の主力は、吸入ステロイド薬とβ2刺激薬の吸入薬です。二種の薬の合剤は、現在では多種の薬剤が臨床現場で使用されており、それぞれ、一長一短があります。病状などに応じて使い分けられています。...
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2021年10月1日
No.206 アスピリン喘息とは何か?
2021年10月1日 市販薬の鎮痛薬の多くには、喘息の人は使用に注意と書いてあります。喘息は多様な原因により起こります。近年、喘息という名称はumbrella term と言われることがあります。喘息という名の下に実はさまざまな原因で発症するものがあることが判明したからです...
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2021年8月21日
No.196 乳幼児期の肺炎予防は喘息の発症予防となる
2021年8月21日 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)がパンデミックとなり対策に追われていますが、他方、乳幼児でRSウイルス(Respiratory syncytial virus)感染症が急増しています。2019年、2020年度のピークは1月起点の第37週目で...
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2021年8月11日
No.190 喘息女性は心臓血管疾患のリスクが高い
2021年8月11日 喘息は、女性に多い疾患ですが経過中に心筋梗塞や脳卒中など心臓、脳血管疾患のリスクが高くなることは古くから注目されてきましたが根拠となるデータは限られていました。 米国では、半世紀以上も前から圧倒的に多かった心血管疾患の対策が行われています。...
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2021年8月11日
No.189 軽症喘息の薬物治療をどのように選択するか
2021年8月11日 喘息は、分かりやすい1種類の病気とは言えずumbrella term (雨傘の骨に例えられる言葉)とも呼ばれています。多様な喘息があるという意味です。 喘息の治療では吸入ステロイド薬が必須とさえ考えられてきました。他方で近年、抗コリン薬吸入薬が喘息の保...
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2021年8月10日
No.187 妊娠期間にビタミンDを多く摂ると子供の喘息が予防できる?
2021年8月10日 喘息は子供に多い病気です。2016年のデータでは米国で喘息患者数は約20万人。そのうち、約40%は、小児が占めていました。小児期に発症した喘息は、学童期にいったん軽快しますが成人になり再び悪化し、そのまま老年期まで続くと言われ、実際、そのような経過の人...
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2021年7月8日
No.181 運動誘発の喘息:オリンピック選手に頻度が高い呼吸器疾患
2021年7月8日 過去には、大気汚染が強い中で激しい運動をして過換気状態となり、学童が倒れるような事件の報道が多い時期がありました。 大気汚染が、運動にどのような影響を与えるかは、詳しくは分かっていませんが喘息症状を悪化させることは、良く知られています。ニューヨーク市で黒...
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2021年5月18日
No.168 いま、呼吸リハビリテーションをどう考えるか
2021年5月18日 呼吸リハビリテーションは、COPD (慢性閉塞性肺疾患)、気管支拡張症、気管支喘息など慢性の呼吸器疾患のほぼ全てに有効な治療法として知られています。しかし、実際に必要な患者さんが呼吸リハビリテーションを受けている人は、もっとも進んでいると云われる、米国...
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2021年5月14日
No.166 変わってきた重症喘息の治療方針
2021年5月14日 喘息には多様な病態が知られています。その中で重症喘息に対する治療は、最近、見直されつつあります。英国の呼吸器専門雑誌、Thoraxでは、重症発作を起こす喘息の対策が必要であると述べています[1]。著者らは喘息治療の専門家として知られています。...
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