No.330 新しくなった気管支拡張症の治療の方向
2025年10月27日 気管支拡張症 は、わが国では中高年の女性に多い病気です。季節に関係なく、年余にわたる慢性的な咳と粘稠な痰が続く病気で、老後の患者さんをさらに、ひきこもりがちに追いこんでしまう病気でもあります。気道と呼ばれている気管支がところどころで部分的に病的に広がり過ぎとなった「拡張」があり、気管支壁の壁がところどころで炎症で厚くなる(肥厚する)病気です。慢性副鼻腔炎など鼻の病変を伴っていることがしばしばで、耳鼻咽喉科、呼吸器科医が共同で診療にあたることも少なくありません。 気管支拡張症の発症には複数の状態が関連していますが、病的に拡張した部分を含め気管支の広い範囲に治癒しにくい感染性の損傷をともなっていることが特徴です。 主な症状は、痰を伴う咳が続くことです。痰づまり、気管支(気道)の部分的な閉塞が問題ですが、近年の研究で遺伝子的な変化を伴うことが明らかになってきています。米国、欧州の気管支拡張症とわが国、中国、韓国の気管支拡張症は、成り立ちが異なるのではないかという意見があります。従って、欧米の研究結果は、東アジアの研究結
10月27日


No.328 長引く咳に隠れる間質性肺炎に注意
2025年10月22日 報道されることもなく過ぎてしまいましたが、9⽉25⽇は、「世界肺の⽇」に指定されています。都市化、近代化が進み、私たちが呼吸する生活空間は変わりました。交通や産業による⼤気汚染、現代的な家庭での室内汚染物質、喫煙、⾝体活動の減少、など胎児の時代から幼少期、青年期を経て老年期に至る⽣涯にわたる危険因⼦が私たちの周囲を取り巻いています。 肺を守ることは、なによりも「予防が鍵」です。さらに新しく問題となってきたのは新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が残した社会的後遺症です。パンデミックが治まった後の最近では日常生活が感染前の状態に戻っていないと言われます。家吞みが多くなり、集会のような行事は少なくなり、医学の学会ですら、ウェブ利用が多くなり、情報を伝達する方法は明らかに変化してきました。 肺はインフルエンザやCOVID-19の主なターゲット臓器であり、社会的な変化をもたらしただけでなく、呼吸器疾患にも多くの刻印を残しています。その一つがCOVID-19後の患者さんに軽度で、従来とは異なる間質性肺炎を診る機会が多く
10月22日


No.320 長く続く咳と、治療法の問題点は?
2025年8月28日 夜中にも咳こみがひどく熟睡できない、緊張する会議や、演奏が始まっているコンサートなどで咳き込みを我慢するのがつらい、日常生活のなかで長く続く咳こみで不自由を感ずる、という理由でしばしば、患者さんが受診します。咳は、多くの呼吸器疾患に共通する症状であ...
8月28日


No.296 長引く咳について知る
2025年3月6日 咳は、外来を受診する多くの患者さん方の共通した症状です。ありふれた症状にもかかわらず咳の研究は、歴史的には遅れていました。その理由は、従来の臨床研究の方向は、咳が起こる 機序を考え 、それにもとづき 対策を考える...
3月6日
No.74 慢性の咳―その原因
2020年6月16日 咳が止まらないので、という患者さんをたくさん、診ます。慢性の咳とは3週間以上、続く場合を指します。また、3-8週間を亜急性、8週間以上を慢性と分類することもあります。 慢性の咳は医療機関を受診する多くの訴えの中では首位に近く、生活の質(QOL)を...
2020年6月16日
No.56 長引く咳―どのように考えるか?
2020年4月30日 "ここ、2,3カ月間、咳が止まりません、緊張したときや音楽会にはとても困ります、夜、熟睡できません。" 長引く咳で困っている患者さんがたくさんいます。 ここでは長引く咳について分かっていることをご紹介します[1]。 ...
2020年4月30日
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