

No.147 COPD発症の前段階とは何か?
2021年3月1日 COPD(慢性閉塞性肺疾患)に関する診断、治療などは、GOLDと呼ばれる国際的な委員会で厳密に診療ガイドラインに相当するものが作成されています。2021年版が発表されていました[1]。 COPDの診断は、スパイロメトリーと呼ばれる肺機能検査を用いて、喘息...
2021年3月1日
No.145 COPDに対する効果的な運動療法
2021年2月17日 COPD(慢性閉塞性肺疾患)と喘息の違いは、前者COPDが全身疾患であるという点です。その特徴の一つが筋肉に起こるサルコペニアと呼ばれる病変です。寝たきりの原因となるので近年、特に注目されています。...
2021年2月17日


No.142 問題点が多い女性の慢性閉塞性肺疾患
2021年2月13日 COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、わが国では圧倒的に男性に多い疾患です。受診のピークは、年齢でいえば、60歳前後のころ。定年が近づいてきたころに身体の変調に気づき受診することが多いようです。実は、40歳後半ごろからすでに兆しがあったはずですが、ほとんどの...
2021年2月13日
No.141 COPDに多い誤嚥性肺炎
2021年2月10日 わが国の死亡原因の統計で特徴的なことは、嚥下性肺炎が多いことです。厚労省は、「高齢化に伴い増加する疾患の対応について」というプロジェクト研究の結果を発表しています(平成28年9月)。これによれば、誤嚥性肺炎の原因の約6割が脳卒中の後遺症によると報告され...
2021年2月10日
No.126 COPDの初期病変とは何か
2020年12月22日 私は、これまでたくさんのCOPD (慢性閉塞性肺疾患)の患者さんを診てきましたが、その大部分は、すでにかなり重症になった人たちです。 COPDが、いつ頃にどのような症状で始まるのか、その原因は何か。どのように診断し、どのように治療を行えば重症化を防ぐ...
2020年12月22日


No.122 COPDになる前の段階で発見し、治療を開始する
2020年11月25日 COPD (慢性閉塞性肺疾患)は、わが国の有病率は、40歳以上の8.6%に相当し(2001年)、現在では、約700万人以上と推定されながら実際には治療を受けた人は約26万人です(2014年、厚労省患者調査)。治療が必要な人のわずかしか、必要な治療を受...
2020年11月25日
No.119 フレイルを起こすCOPD
2020年11月17日 高齢になって自分のことが自分でできなくなる、寝たきりになる。私は高齢者の方をたくさん診ていますが、どの人もそのような状態になるのが一番、怖いといいます。 「フレイル」は、英語の「Frailty」が語源となっている和製英語です。「虚弱」や「老衰」、「脆...
2020年11月17日


No.114 女性喫煙者はなぜリスクが高いか
2020年10月26日 COPD (慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎) は2030年には死因の第3位に上昇すると予想されている重要な疾患です。 わが国を含む先進国ではCOPDの主な原因は喫煙習慣であることが判明しています。...
2020年10月26日


No.112 COPDが重症化していく機序について
2020年10月15日 米国のCDC (疾病予防管理センター) は、COPD(慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)の患者さんが増加し続けていることに危機をつのらせています[1]。 現在、米国には約1,600万人の患者数といわれ高齢者に多いのが特徴です。65歳以上では12...
2020年10月15日


No.110 COPDの発症には肺の発達、成長が関係する
2020年9月29日 私は、若いころ、「肺の成長と発育」というテーマに取り組んでいました。COPD (慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎) の病理学的な研究に興味をもち、その頃、先端的な研究に取り組んでいたWilliam...
2020年9月29日
No.105 在宅人工呼吸療法:進歩してきた重症COPDの治療
2020年9月7日 街の中でときどき、酸素吸入をしながら歩いている人に出会うようになりました。半世紀近く、酸素療法に関わってきた私にはとても嬉しくなる光景です。 在宅酸素療法は、Tomas Petty教授(コロラド大学)が、提唱し、広げ、現在では世界中の国々で実施されている...
2020年9月7日
No.101 COPDの増悪とは何か?
2020年8月26日 COPD (慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)の治療でもっとも難しいのは「増悪」の治療です。治療が遅れると重症化し、しかも退院してもすぐに再入院となることがあります。医療費もかかるし、活動度が低下する原因となります。早期発見、早期治療が大切ですが...
2020年8月26日
No.98 COPDの症状と徴候
2020年8月25日 COPD(慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)は、説明が難しい病気です。成人の約10%近くの頻度、と言われながら実際に、必要な注意や治療を受けている人は一部に過ぎません。病気の説明が難しい理由は、病気に個人差が大きいからです。症状は強いのに検査では...
2020年8月25日
No.97 新時代を迎えた喘息、COPD
2020年8月19日 ウィリアム・オスラー(1849-1919)は、カナダ生まれの医学者、内科医、医学教育者として知られています。カナダ、米国、英国の大学で教鞭をとりましたが特に、米国、ジョンズ・ホプキンス大学では、今日、世界の医学教育のモデルとなっている米国式医学教育の基...
2020年8月19日
No.95 COPD(慢性閉塞性肺疾患)治療の問題点
2020年8月12日 COPD(慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)は、成人の約10%に達するといわれるほど頻度の多い慢性疾患です。しかも、高齢化社会で患者数は増加する一方です。COPDが悪化してくると、息切れだけでなく下肢の筋力低下が起こり、日常生活が不自由になるだけ...
2020年8月12日
No.90 治療が難しい糖尿病が合併したCOPD
2020年8月3日 糖尿病(II型)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)はいずれも成人に多い慢性疾患です。II型糖尿病は、インスリン抵抗性、高血糖を特徴とし、軽度の炎症性疾患と考えられています。他方、COPDは、気道の中を空気が流れる気流が制限される全身性の進行性炎症と考えられて...
2020年8月3日
No.88 好酸球をどのように読み喘息、COPDの新しい治療戦略を立てるか
2020年7月20日 重症の喘息の治療は、最近、数年間に大きく変わりました。バイオ製剤(抗体薬)と呼ばれる新しい薬が使われるようになったからです。新しい薬は、どれも高価ですがうまく当たると劇的な改善効果が得られます。さらに、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の一部でも効果があるこ...
2020年7月20日
No.87 難しいCOPDの増悪における治療の判断
2020年7月20日 COPD(慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)の経過でもっとも問題となるのは「増悪」です。入院治療が必要となるかもしれないし、死亡リスクも高くなります。 以前には「急性増悪」と呼ばれていましたが必ずしも急性の経過だけではない、という理由で現在では「...
2020年7月20日
No.85 間質性肺炎とCOPDの類似性を明らかにしたトピックス
2020年7月14日 昔、私たちが習った呼吸器病学では、肺の病気は、気道に始まる病気と肺胞に始まる病気に大別していました。前者には、喘息やCOPD (慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)があります。後者には、間質性肺炎と呼ばれる病気があります。間質性肺炎は、肺胞が広い範...
2020年7月14日
No.78 睡眠時無呼吸症候群を伴うCOPDは心血管病変を起こしやすい
2020年6月22日 COPD (慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)と睡眠時無呼吸症候群(OSA)はそれぞれ、40歳以上では人口の約10%に相当すると云われています。COPDとOSAの両者が合併した状態は、重複症候群(Overlap...
2020年6月22日
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