2019年10月1日No.9 危険が増すCOPDと睡眠時無呼吸症候群の合併2019年10月1日 慢性の病気では重なりあうと治療が複雑化するだけでなく、どちらか単独よりも入院回数が増え、生存期間が短くなることが知られています。 COPD(慢性閉塞性肺疾患;肺気腫、慢性気管支炎)は中高年に多い病気です。他方、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)もまた中...
2019年9月20日No.8 COPDは四肢の筋力低下が問題2019年9月20日 COPD (慢性閉塞性肺疾患:肺気腫、慢性気管支炎)が怖いのは、息切れが次第に強くなり、行動範囲が狭くなり、入退院をくり返し、やがて寝たきりに近い生活になることです。 Q.COPDが進行するとどうなるか...
2019年9月18日No.7 誤嚥性肺炎はなぜ治りにくいか2019年9月18日 人口の高齢化が進み、肺炎が死亡原因の上位に上がっています。 死亡後に行われる病理解剖の所見では高齢者の肺炎はほとんどが気管支肺炎です。つまり気管支を伝って上流から下流へと病気が広がる形式が多く、この主な原因は誤嚥性肺炎と考えられています。...
2019年9月11日No.6 閉塞性睡眠時無呼吸症候群で酸素療法はCPAP治療の代わりになるか2019年9月11日 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は睡眠中にくり返して呼吸が停止し、その結果、血液中の酸素濃度が低下し、その影響が全身の臓器に及ぶ病気と考えられています。 OSAの治療ではCPAP治療は効果が期待できる治療として確立していますが、決められた通りに治療が...
2019年9月10日No.5 閉塞性睡眠時無呼吸症候群とはどのような病気か2019年9月10日 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、わが国でも新幹線の運転士の居眠り事件などから注目されるようになりましたが、歴史的には肥満者の多い欧米が出発点です。OSAとはどのような病気なのか。その概要を分かりやすく解説した論文が米国で最も評価の高い臨床雑誌に発...
2019年9月9日No.4 閉塞性睡眠時無呼吸症候群は認知症の発症に関係するか2019年9月9日 高齢者人口の増加で心配されているのが認知症の増加です。睡眠時無呼吸症候群がアルツハイマー病の原因の一つではないか、と考えさせる研究論文が発表されています。 Q.認知症とは何か 認知症とは、脳の変性疾患や脳血管障害によって、記憶や思考などの認知機能の低下が...
2019年9月1日No.3 CPAP発明と発展の歴史2019年9月2日 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、閉塞性無呼吸症候群(OSAS)と中枢性無呼吸症候群(CSAS)に分けられています。呼吸器内科医が治療にあたるのは、大多数が前者であり、その主な治療手段がCPAPと呼ばれる医療機器です。...
2019年8月23日No.2 胎児の大気汚染被害が子どもの喘息を起こす2019年8月23日 肺は外界に直接、開放している内臓です。 タバコ煙をはじめ工場のばい煙など大気中の有害物質が呼吸器の病気を引き起こすことは古くから知られています。 最近、注目されているのは妊婦が大気汚染の被害を受け、その結果、生後に子供が喘息を発症する可能性が高くなると...
2019年8月22日No.1 在宅酸素療法の効果と注意点2019年8月22日 わが国では、1985年、医療保険で在宅酸素療法が実施できるようになりました。現在、全国で約17万人がこの治療を受けています。 そのうち約40%は重い慢性閉塞性肺疾患(=肺気腫、慢性気管支炎、COPD)による高度の酸素不足です。 Q.酸素の治療効果は何か...
2019年8月22日No.0 -病気に向かい合う晴耕雨読の生活-2019年8月22日 はじめに 私は、若いころから晴耕雨読という言葉が好きでした。 医師となって半世紀になりますが、今の生活こそ晴耕雨読にしたいと考えています。 私にとって耕とは眼前の患者さん方を診ること、読とはヒマを見つけて新しい医学論文に目を通し、自分が診る目を高めたい...