2021年9月30日No.205 新型コロナウィルス感染症の空気感染説2021年9月30日 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)による急性感染症です。 COVID-19流行の当初は、咳などで出た飛沫を吸い込んだり、飛沫が鼻や目などの粘膜に付着することで感染する従来から指摘されてきた飛沫感染と...
2021年9月24日No.204 健康な肺内にもいる細菌叢とは何か2021年9月24日 「健康人では、声帯から下の肺内は無菌状態である、誤嚥をくり返す人では、気道の粘膜が汚染され、その結果、病原菌の増殖が起る」。私たちが学生時代の頃に教わった情報でした。 この情報は、1999年に改訂第6版を発行した有名な病理学の教科書の中でもそのように記...
2021年9月21日No.203 入院がきっかけで寝たきりに近くなる慢性呼吸器疾患の問題2021年9月21日 COPD(慢性閉塞性肺疾患)など、多くの慢性呼吸器疾患(CRD)は、普段の治療がうまくいっていても経過中に急性に悪化することがあります。「増悪」と呼ばれるこの状態は外来で治療できますが時に入院治療が必要となることがあります。治療では、抗生物質の点滴投与...
2021年9月15日No.202 新型コロナウィルス感染症およびインフルエンザと細菌性肺炎の関係2021年9月15日 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は、コロナウィルス(SARS-CoV-2)による急性の呼吸器感染症ですが、重症化し、血栓症をはじめ多臓器にわたる機能不全を起こすことが問題です。 同じウィルス感染症であるインフルエンザ感染症は、ワクチンがあり...
2021年9月13日No.201 肥満と間質性肺炎の因果関係2021年9月13日 米国では国民の約40%が肥満に相当し、これが原因で肝硬変、糖尿病、心血管疾患などが発症、悪化することから社会問題として重要視されています。 睡眠時無呼吸症候群や喘息が肥満と関わっていることは知られています。肥満はその他の呼吸器疾患にはどのように関わって...
2021年9月3日No.200 新型コロナウィルスの変異株2021年9月3日 新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の感染予防対策は、デルタ株の猛威に翻弄されています。 変異株とは何か、この先にはどうなるのか。 米国の科学雑誌、ScienceにSARS-CoV-2の変異株の解説記事がでました[1]。記事はサイエンス・ライターが...
2021年8月24日No.199 間質性肺炎の問題点はなにか:患者と臨床医、研究者が考えていること2021年8月24日 間質性肺炎(ILD)は、治療しても改善が難しい強い息切れ、咳などの症状に加え、進行すれば低酸素血症を起こし、しかも経過中に急に悪化することもあり呼吸器内科医にとって最も治療が難しい疾患の一つとなっています。近年、抗線維化薬が使うことができるようになり、...
2021年8月23日No.198 無症状の新型コロナ感染症が感染を拡大している2021年8月23日 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2と呼ばれるウィルスによる急性感染症です。緊急事態宣言が出てもCOVID-19の爆発的な感染拡大に効果が見いだせない、さらに徹底した人流抑制が必要だと全国知事会が提言しています(朝日新聞...
2021年8月21日No.197 乳幼児の新型コロナ感染症の問題点2021年8月21日 流行初期の多くの論文では小児では、成人と比較して新型コロナウィルス (SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)は少ないと報告されてきました。 わが国をはじめ、多くの国々では流行初期には、学校や保育園などが一律に休校となっていましたが、その...
2021年8月21日No.196 乳幼児期の肺炎予防は喘息の発症予防となる2021年8月21日 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)がパンデミックとなり対策に追われていますが、他方、乳幼児でRSウイルス(Respiratory syncytial virus)感染症が急増しています。2019年、2020年度のピークは1月起点の第37週目で...